天野哲也

(あまの てつや/資料基礎研究系・教授)


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専門:極東民族史(考古学)

所属学会:考古学研究会、たたら研究会、古代学協会、北海道考古学会、Comite pour la siderurgie ancienne.

研究テーマと主な業績:

著書

雑誌論文

共著書

博物館活動についての抱負:

  1. 21世紀の博物館とはなにか

     もちろん単なる物置ではない。標本(実物)資料にもとづいて議論し、その成果を現代社会にむかって積極的に発言し、また市民の知的要望に応える場であると考える。

     そのためには、現代的で明確な研究テーマの設定と推進、これにともなう資料の系統的・継続的収集と整理・分析・整備・保管・博物館ネットワークつくり・情報提供サービス(公開講座・巡回展示・出張展示など)・市民との対話・交流事業をすすめる必要がある。

  2. 北海道大学総合博物館はどうあるべきか

     北大から15km足らずのところに北海道開拓記念館という立派な一種の総合博物館が既にある。また札幌市の博物館も建設が予定されているようである。したがって、これらと重なるような内容(たとえば一般的な展示など)は極力削って、北大の特色をだすこと、あわせてこれらの博物館、および全国の大学博物館との協力関係をつくりあげることを考えるべきであろう。

     その特色とは、総合大学としての取り組み、すなわち各学部・研究機関との共同・協力関係にもとづく博物館運営にもとめられる。

     具体的には、まず、札幌農学校以来の資産というべき貴重かつ豊富な学内既存資料の整理・評価作業の実施計画を作成する。これと並行して、これら既存資料に関する現代的な観点からの総合的な補足的調査・研究の計画を立案する(たとえばデスモスチルスの棲息環境推定のための現地調査、あるいはまたいわゆる北方・極東諸民族の「過去」(前近代・戦前・戦後/ソ連時代)と「現在」の総合調査・研究など)。これを、学内の関連分野の研究者を中心に、さらに、必要な学外の研究者によびかけて、共同でとりくむことを提案・組織・推進する。

     またこの場合とくに留意すべき点は3つある。(1)北海道という地理的および環境的特徴、(2)歴史的経緯(日本の近代化とくに植民地経営・植民政策、侵略の問題)、(3)地球環境と資源そして極東諸民族の「自立化」という現代的課題。

     これらを考慮すると、北大総合博物館を、隣国ロシア・中国・韓国・朝鮮の研究者たちをふくめた国際的共同調査・研究・研修・交流の拠点とし、さらにこれらの成果の蓄積・活用の場とする方向性がみえてくる。

  3. わたくし自身の課題

     上にのべた全学的な協力のもとに博物館全体で取り組むべき共同研究(21世紀をみとおした)の計画を策定する作業を提案し、これに積極的に参加する。

     また個別的には、オホーツク文化に関するまとまった資料として、いまのところ最大・最良のものである礼文島香深井遺跡の遺物・バックデータを検索可能な状態にし、研究者の利用に供する。整理途上にある目梨泊・元地遺跡(オホーツク文化)の資料を分析し、報告書を刊行する。さらに、この成果を概説書・パンフレット・ビデオ・放送大学講座などのかたちにまとめて、ひろく市民に普及する努力をおこなう。海外科研「サハリンにおけるオホーツク文化集団の形成と変容」(代表 天野、1999-2001年)をすすめるなかで日ロの研究者ネットワークをつくる。


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