自然史科学専攻「科学技術史特論」

  • 第1回、第2回 (10月 1日、 8日)

     2008年度後期に開催される科学技術史特論は、小俣(総合博物館、博物館情報)、杉山(理学院、科学史・科学コミュニケーション)による授業である。講義室をN308から博物館共同研究室へと移して開催された第一回目は、小俣により講義参加希望の学生に対してプログラムの趣旨、およびゴールについての説明が行われた。このプログラムでは、歴史を克明に遺すことも可能な映像というメディアについての知識を深め、実際の映像制作を通してメディアリテラシーを高めることを目標とする。制作した作品は、博物館を通じてWEBや展示などで公開する。また、歴史的映像資料を編纂し販売しているテレビ局への取材を行い、メディア発信の現場におけるさまざまな事象について情報収集を行う。
     授業第二回目では、実際に制作する映像の方向性について全員でブレインストーミングを行い、博物館から発信すべき映像コンテンツ制作に向けて議論を交わした。その結果、博物館が所有するモデルバーンや北大歴史展示など、歴史的背景を含む展示についての短いCM映像を制作することとした。現在もこれらの展示については文字や写真などによる解説を公開してはいるが、映像による解説や展示紹介を制作することで、さらに深みのある公開が行える。魅力あるコンテンツの制作に向けて、有意義な活動を行いたい。(文責:総合博物館助教 小俣友輝)


  • 第3回 10月15日

     今回の講義では次週のHBC来訪を控えて、「懐かしい昭和のワンパク時代」(HBC製作)を鑑賞した。そこでは昭和30年代の札幌が様々なテーマに沿って紹介されていた。例えば第一編「大流行したあの頃の遊び」ではビー玉、メンコ、ピストル遊びなどの昔ながらの遊びや、ダッコちゃん、フラフープなど当時大流行したものなどを通じて、思わず当時を懐かしんでしまうような内容であった。鑑賞後、次週のHTB来訪では、この作品製作の動機、実際の作業工程、そしてこの作品の売上等について詳細を伺うということになった。 (文責:理学院自然史科学専攻修士1年 升井健吾)


  • 第4回 10月22日

     本日の講義は、HBC本社で行った。HBCの溝口博史氏(テレビ本部編成制作局長)が制作した「懐かしい昭和のワンパク時代」というDVD作品についてお話を聞くためである。
     この作品は、HBCに保存されていた昭和30年代の映像を寄せ集めて制作したものである。当時の重大事件ではなく、日常生活の風景に絞ることによって、当時の人々の暮らしがよく分る作品に仕上がっている。
     このような作品を世に送り出すことが出来たのも、HBCが長い時間をかけて映像を蓄積、保存をしてきたためである。そして、これを溝口さんが休日返上で編集したものがこのDVDである。
     溝口氏には、現在のお仕事内容やHBCやマスコミ一般の話、DVDの制作秘話まで快くお話して頂いた。ご本人は謙遜されいたが、どれも非常に興味深く、予想もしないお答えばかりであった。このような機会をいただけたことに、この場を借りてお礼を申し上げたい。ありがとうございました。(文責:理学院自然史科学専攻1年 石上隆達)


  • 第5回 10月29日

     今回は前回のHBC訪問での内容を振り返りつつ、我々のこれからの活動について話し合った。 博物館の展示や資料も振り返り、今の時期に誰にどのようなアピールをするのが適切かを考えた結果、生協の北部食堂にあるスクリーンにおいて、学生に向けて博物館の魅力をアピールする映像を作る案と、ホームページにおいて、受験生などの外部の人々に、博物館に限らず大学全体をアピールする案の二つが挙がった。どちらの方向で進むか、また新たな案を出すかはまだ未定だが、今後はこれらの案の問題点などを考えつつ、早急に方向性を決めることとなった。(文責:理学院自然史科学専攻1年 大石琢也)

  • 第6回 11月 5日

     北大キャンパスあるいは博物館のリソースをを利用した映像制作を行うにあたって、公開するターゲットと映像の内容はもちろんのこと、公開場所や方法、映像化する素材と作品の構成などは互いに密接に関係している。一方で、講義の枠で行える時間的制限や素材の季節に伴った変化、予算による限界などもある。この日幸いにして見学者に対応した農学部の近藤誠司先生、中辻浩喜先生によるモデルバーン解説を聞く機会に恵まれた我々は、モデルバーンの映像素材を得る機会とも捉え、ビデオカメラ片手にツアーに参加させていただいた。ツアーの模様は研究支援推進員・有馬理恵さんにより録画されたので、我々は主に建物や外観などの動画・写真素材を得た。また近藤先生の許可を得て、ツアーのビデオから情報を抽出させていただけることとなった。
     当初映像化する対象については幾つか候補が挙げられていたが、まずはこれらの素材をもとにモデルバーン紹介映像を制作することとした。視聴者設定および具体的な内容については詰めなければならない部分も残っているが、それらの問題は今後制作を通しながら考えてゆく。(文責:総合博物館助教 小俣友輝)


  • 第7回 11月12日

     モデルバーンの映像を作ることになった我々。今回の授業では、もう少し踏み込んで、具体的にどのような映像を作るのかを決めた。その結果、モデルバーンの建物が一年または一日のサイクルでどのように使われていたかを解説できないだろうかという意見にまとまった。なぜなら、モデルバーンの建物はそれぞれ役割があり、それが建物のかたちに反映されている。そのため、建物を単に説明するだけではなく、どのように使われていたかを交えて解説した方が見ているほうも興味を持ってくれるのではないかと考えたためだ。今後は、実際に利用していた方へのインタビューや、ご紹介いただく文献資料などにより情報収集を行う。今から非常に楽しみである。(文責:理学院自然史科学専攻1年 石上隆達)


  • 第8回 11月19日

     展示となる前からのモデルバーンに詳しい高井先生と中辻先生に直接お話を伺う予定だったが、 予定が合わなかったため、面談は来週に延期となった。その代わり、過去にケーブルテレビ局が作成した、モデルバーンの紹介も含まれた、北海道の歴史と発展をテーマとしたドキュメント番組のDVDを高井先生からお借りすることができたので、それを鑑賞し、来週の面談でのイメージを膨らませ、メンバーで共有した。具体的には、当時のモデルバーンの利用に焦点を当て、それを当時の酪農とリンクさせて紹介することは可能かどうか、また、可能ならばどのような構成が考えられるかについて伺うことになった。(文責:理学院自然史科学専攻1年 大石琢也)


  • 第10回 11月28日

     今回の授業では、北大名誉教授で総合博物館・資料部研究員でもおられる高井宗宏先生と農学研究科講師の中辻浩喜先生にご協力いただき、各建物の用途などをうかがえることとなった。実際に第二農場内を散策しながらご説明いただき、我々が当初描いていたストーリー展開にもコメントをいただいたことにより、さらに充実した内容へと再構築することができた。また当時行われていた酪農の様式、あるいは歴史的事項などについても非常に詳細な情報を得ることができた。今後はこれらの情報を活かしたストーリー構成を考え、情報を整理して映像作品制作へと取り掛かる。ご協力いただいた高井先生、中辻先生にお礼申し上げます。有り難うございました。(文責:総合博物館助教 小俣友輝)


  • 第11回 12月 3日

     先週のモデルバーンの見学で得られた知見を、私たちの製作する映像の中でどのように生かすことができるのか議論を行った。受講生があらかじめ作ってきたストーリー案を元に、大筋のストーリーを話し合っていく。これらのストーリー案の大筋は、別々の人が作ったにも関わらず、大筋は似通っていた。少しずつ受講者の中で合意が出来上がっていることを感じる。今後は、具体的なストーリーの作成に進むことになる。(文責:理学院自然史科学専攻1年 石上隆達)


  • 第11回 12月17日

     今回の講義では、モデルバーン紹介映像を作成するための第一歩として、絵コンテを作成して、作品の流れを考えた。作品の前半を北海道において酪農が導入された経緯、後半をモデルバーンでの一日の紹介と仮定して、コンテンツを考えた。留意点は、対象者を観光客とすること、映像への具現化はひとまずおいといて表現したい内容を考えるということである。これらを踏まえ、お互いの表現したい内容を発表・共有し、次週までに再度練り直してくることになった。撮影開始までにイメージを脹らませていきたい。(文責:理学院自然史科学専攻修士1年 升井健吾)


  • 第12回  1月 7日

     まず、導入部分と本編冒頭部分の絵コンテを確認してイメージを共有した。今後の進行において、全体的な雰囲気を共有するために、序章(導入と本編冒頭)までを全員で映像化するのが理想的ではないか、ということになり、まずはこの部分を完全な絵コンテにすることとなった。具体的には導入部分のナレーション原稿を作った。序章は製作を進めることになったので、「共有」がキーワードになると思う。その上でコンテは、それを見ただけで編集ができるように詳細であることが望まれる。そこで、宿題として、導入の絵コンテを詳細にすること、本編冒頭部分の校正(主にナレーション原稿)を行うことになった。また、本編冒頭以降の絵コンテの叩き台となるサンプルも来週までに用意することになった。(文責:理学院自然史科学専攻1年 大石琢也)


  • 第14回  1月21日

     今授業では、モデルバーン紹介映像を作成することになっているが、受講生が就職活動期であるということを考慮し、とりあえず序章の作成に焦点を絞ることにした。ポイントは、事実関係を正確に捉えること、対象者にモデルバーンを魅力的に思ってもらうことである。これらを踏まえ、ナレーションの作成・吹き込み、そして映像編集作業に取り掛かる。関係者がどこまで取捨選択出来るかが勝負の鍵を握る。(文責:理学院自然史科学専攻修士1年 升井健吾)


  • 第15回  1月28日

     最終回となる今回の授業では、映像編集班と資料収集班に分かれ、展示紹介映像・イントロダクション部分のドラフトを完成させる作業を行った。映像編集班はナレーション吹き込み、およびこれまで収集した映像素材の編集、資料収集班は北海道大学附属図書館北方資料室、および北海道大学大学文書館において、補完すべき映像素材の収集を行った。作業は昼過ぎから夕方にまでおよび、全員の協力のもと1分の展示紹介映像・イントロダクション部分(ドラフト)が完成を見た。一部資料については使用が未定なものもあり公開にいたらないのが残念であるが、今後も公開に向けて編集作業を継続してゆく。
    半期の授業の中で、一つの展示紹介に係る膨大な情報収集作業が行われること、それらの編纂にあたってはストーリーの流れにあった映像素材を集める大変さや利用制限存在すること、調査が進むほど伝えたいこと・伝えなければいけないことが増えてゆき、展示紹介映像として視聴に耐えるサイズに収めることが困難になってゆくことを体感した。多くの情報を含み、魅力的な発信ツールとなりうる映像の制作に関わることで、発信の難しさと面白さを理解してもらえたのではないだろうか。(文責:総合博物館助教 小俣友輝)



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