北大総合博物館教育プログラム・「北大総合博物館で学ぼう!―自然と人間」授業報告

  • 1回目 博物館における古生物分野の研究と展示1

    担当教員:小林快次(古生物)

    まず、今回取り扱う標本3点(デスモスチルス、ニッポノサウルス、マチカネワニ)の説明を受けた。そしてその後、実際にその3点が展示されている部屋へ行き、展示パネルの見やすさや内容、展示物の見やすさを評価することが求められ、それがレポート課題となった。 今回この授業で初めて博物館へ行ったので比べることはできないが、授業として展示物の詳細を聞いてその3点への興味を深めた上で実物を見てみると、とても興味深く展示物を観察することができた。展示パネルなどには収まりきらないほどの情報を展示物は持っており、職員もその情報をいかにたくさん、いかに分りやすく伝えられるか努力しているということが分かった。 (水産学部1年 岡本純)


  • 2回目 博物館における古生物分野の研究と展示2

    担当教員:小林快次(古生物)

    まず生物の進化の歴史とその進化に伴う骨格の変化の説明を受けた。その後、各テーブル(1テーブル2,3名)に1つずつ化石のレプリカや骨が配られた。化石のスケッチの仕方やスケッチの重要性の説明を受けて、配られた化石を様々な角度からスケッチし、特徴を書き込んだり、長さを計ったりした。 スケッチが終わると、デスモスチルスやニッポノサウルスの骨格が展示されている展示室に移動し、自分たちのスケッチした骨は、どの生物のどの部分であるかを探した。私の骨は大きく特徴的だったので、すぐに見つかったが、ワニの骨などは小さく、また展示されているものと大きさが異なっていたので、大変そうだった。骨の特徴から二足歩行や四足歩行を推定できた。化石のみから当時の生活を推定できるのも納得できた。 (水産学部 井上翔一)


  • 3回目 大学博物館の存在意義、来館者調査に基づいた博物館評価

    担当教員:湯浅万紀子(博物館教育)

     まず、大学の博物館の存在意義を他の県立博物館などの使命と比較し、大学博物館のあるべき姿を考えた。次に東大の博物館の企画の例などをいくつか見て、どのようにしてメッセージを伝えるか、どのようにして魅力的な展示を作るかということを考えた。 また北大の総合博物館で始められた来館者調査研究プロジェクトの紹介があり、来館者調査の目的と方法、調査の視点について学んだ。  大学の博物館は大学の研究の成果の一部を示すものとして大切なものであり、またその過程を学ぶことのできる貴重な場であると感じた。また一つの展示でもその中に多くのこだわりが隠れていることを知り、何気なく見ていた展示により興味がわいた。  課題として博物館を見学し、現行のアンケートに答え、アンケート調査票を批判的に分析することが求められた。 (水産学部 岩瀬寛史)


  • 4回目 大学博物館における学生教育

    担当教員:湯浅万紀子(博物館教育)

     冒頭、前回に課題として提出したアンケート調査票の分析レポートについて講評がなされた。様々な意見・提案には博物館の展示評価担当者達が思いつかなかった視点もあり、参考にしたいとのことである。 今回の授業では、博物館で実際に行われてきた様々な学生らによる取組について触れた。私の想像以上に多くの学生やボランティアが博物館に関わっており、博物館活動の活発な面がよく見られたと思う。特に学生によるパンフの作成やヒストリカル・カフェなどの活動は、学業という観点から見ても興味深かった。大学博物館として「教育」という使命を全うしながらも、学内にとどまらず、様々な活動を展開する博物館に、大きな可能性を感じた。  課題として、学生が博物館活動に関わるプログラムの企画書作成が課された。 (文学部 久保田歩)


  • 5回目 魚類の分類と進化・多様性1

    担当教員:今村央(魚類)

     今回の授業では魚類の標本のスケッチを行った。スケッチの対象となった標本は、スナヤツメ、ココノホシギンザメ、トラザメ、シシャモ、ハダカイワシ、ケカジカの6種である。各班4、5人ずつに分かれ、それぞれケント紙一枚に1種ずつ、計3種のスケッチをする。このとき、時間が経つにつれて標本が乾いてくるため、乾燥してきたなと感じたら、水を標本にかけて乾燥を防いだ。スケッチに加え、魚の学名、数値(シシャモとハダカイワシ、ケカジカは標準体長、スナヤツメとココノホシギンザメ、トラザメは全長)、自分がその標本を観察して気がついたことを記入した。長さを測る際にしようしたキャリパーの使い方も学んだ。  今回の授業で終わらなかった残りのスケッチは、次回の授業で行う予定。 (水産学部 飯田光穂・中野裕介・松村佑太)


  • 6回目 魚類の分類と進化・多様性2

    担当教員:今村央(魚類)

     今回も前回に引き続き、今村先生のご指導のもと、魚のスケッチを行った。全部で6種類をスケッチするのだが、今回私はシシャモとスナヤツメをスケッチした。普段普通に口にしているシシャモを改めてじっくり観察し、スケッチするのは、とても新鮮であったし、スナヤツメはその独特な風貌がとても可愛らしかった。また今村先生が合間にして下さる話もとても興味深いものばかりで、「ギンザメ」という魚は「サメ」と付いているが、実はホホジロザメなどのサメ類とは全くの別物であるとか、ハダカイワシはイワシの仲間ではなくハダカイワシ目という独立したグループであるということだった。魚のスケッチというのは今までやったことがなかったので、貴重な体験をさせていただいた。 (文学部・菊地香織)


  • 7回目 魚類の分類と進化・多様性3

    担当教員:今村央(魚類)

     今回の授業では、スナヤツメ、ココノホシギンザメ、トラザメ、シシャモ、ハダカイワシ、ケカジカの最後のスケッチをした。魚の細部までよく観察したことが今までなかったので、文系の私達にとって視野を広げるとてもよい経験になった。しかし、3時間の授業では描き終えることができなかったので、自主的に図鑑などで調べ、スケッチしたいと思う。そして、これからそのスケッチをもとに、魚類の進化について考えていきたいと思う。 (文学部 川合里佳・伊藤綾香)


  • 8回目 海藻製品の正体を調べる1

    担当教員:阿部剛史(海藻)

     今回の演習では、海藻の分類群を光合成色素の特徴から推定するための準備段階として、海藻の光合成色素の抽出を行った。まず各自が2種ずつ海藻を選び、乳鉢でシリカゲルと共に粉末状になるまで擦り潰した。ここにアセトンを加えて試料から光合成色素を抽出し、更に色素の溶媒に対する親和性の違いを利用して色素を石油エーテル中に濃縮した。このサンプルは次回の薄層クロマトグラフィーに用いる予定。また試料の一部は押し葉標本として保存した。私は試料としてワカメとフノリらしき海藻を選んだのだが、フノリらしき海藻からは色素が出なくて苦労した。今回、様々な海藻を見て、一口に海藻といっても色も形もとても多様なことに改めて気付いた。 (理学部 表渓太)

     2週にわたって海藻サラダに含まれる数種類の海藻の色素を薄層クロマトグラフィーによって調べる。今回は各自選んだ2種の海藻の乾燥標本を作製した。続いて、薄層クロマトグラフィーに使う海藻の色素を抽出した。色の赤い海藻から緑色の抽出液が抽出されたのは不思議に感じた。また僕が選んだ白い海藻は予想通り透明の抽出液が得られて、この海藻を選んだことに多少後悔した。この抽出液をサンプル管瓶に入れて次回の実験準備を終えた。今回は主に実験中心に行ったので、次回の授業で薄層クロマトグラフィーの原理や海藻の色素についての説明を受ける。 (水産学部 松村佑太)


  • 9回目 海藻製品の正体を調べる2

    担当教員:阿部剛史(海藻)

     前回抽出した色素試料を用いて、薄層クロマトグラフィーによる分離を行った。薄層クロマトグラフィーによる色素分離は、色素が水に溶けやすいか、油に溶けやすいかを利用していることを、色素の模型を使ってとてもわかりやすく教えていただいた。そのため、実験結果を受けて、その場で各海藻の色素の特徴について考えることができた。また、海藻は緑藻、褐藻、紅藻に分けられるが、このような色をもつようになった理由を、細胞共生説を通じて学んだ。海藻は細胞内共生が繰り返されることによって、異なる色をもつようになったことを初めて知り、驚かされた。班で出した実験結果を各自考察して、レポートとして提出する。(水産学部 松村佑太)


  • 10回目 鉱物の分類と命名

    担当教員:松枝大治(鉱物)

     まず、出席確認を兼ねての岩石・鉱物に関するクイズをした、詳しくない人には見当もつかないし、ある程度詳しい人にでも難しいクイズだったのではないか。これを終えた後、クイズの解説をし、講義へ移行。配布プリントや現物を見ながら、特に鉱物について学んだ。現物の観察はその色合いや形がとても印象的であり、特に私にとっては、方解石を動かすと、その下に2つ写っているマークの一方だけが動くというのが、最も印象に残った。また、身近での鉱石の利用法というのも非常に興味深く、次にその利用物を目の前にした時にそれに含まれている鉱石について考えてしまいそうであるほどだ。次回は岩石についてということなので、再び興味深い講義であるに違いない。(経済学部 竹内正志)


  • 11回目 岩石の分類と命名

    担当教員:松枝大治(鉱物)

     今回も出席確認を兼ねてのクイズをした。国歌についてのクイズで最初は授業と何も関係のないもののように思えた。しかし、歌の中で「巌」という言葉(岩のこと)が出てくるのだが、そのモデルとなった岩や、それについての考察など興味深い話が聞けた。その後、前回と同じく配布プリントと現物を見ながら岩石について学んだ。中学校や高校で学んだことや、身近でよく聞くことが、鉱物の時より多く出てきて分かりやすかった。また、普段気にもとめない岩を手に取り、じっくりと観察することはとても新鮮なことだった。(文学部 阿部未来也) 


  • 12回目 有用鉱物の産状と形成過程

    担当教員:松枝大治(鉱物)

     岩石・鉱物を扱う授業では、普通に暮らしていたら一生見る機会はないであろうような、中には綺麗なもの、反対にどうしたらこんな奇妙な形ができあがるのだというものなど、実に多種多様な岩石・鉱物を見ることができた。それらを授業で見ることができ、良い経験ができたと思う。先生の話は所々にジョークが織り交ぜられていて面白かっただけでなく、現在の地球環境問題に関しても話して下さったので興味深かった。特に「これ以上便利さを望みますか」といったフレーズに考えさせられた。(教育学部 中藤辰哉)


  • 13回目 IT手法を活用した効果的な展示

    担当教員:小俣友輝(情報)

     今回の授業では、博物館でのパソコンを使った展示方法について学んだ。なかなか見ることのできない貴重な映像を見たり、ホームページの作成方法も教えていただいた。授業の後半は、4グループに分かれて来週作成するホームページの内容について話し合った。私達のグループは、北大構内の雪景色についてのページを作成することになった。来週までに一人一枚の写真を撮影し、次回授業でその写真を使ってホームページを作成する。初めてのホームページ作成なので、とても楽しみだ。(理学部 風呂田郷史)

     今回は展示と情報発信する人との関わりの講習を受けた。近年のITの発達に伴い、展示手法も、貴重な標本からより詳細な情報を多くの見学者に伝えられ、身近に感じられるよう大きく発展を遂げてきたため、本講は非常に意義深い。実際にPCを利用した手法として、本館Webサイトの管理の様子や、画面越しでの3DCGによる臨場感ある昆虫標本、他にも小俣先生が編集された動画の中から、2004年の台風被害を受けたポプラ並木の倒木から作られたチェンバロがプロ奏者にステージ上で演奏されるまで等を見せていただいた。本講を通じて、発信者側がいかにして多くの情報を提供できるのか、工夫を凝らしてこられたのかを垣間見ることができた。次週は各班で、館HPによる情報発信を行ってみようということになった。(水産学部 加芝温子)


  • 14回目 IT手法を活用した情報公開

    担当教員:小俣友輝(情報)

     今回の授業では前回の授業に引き続き、グループごとにホームページの作成をした。北大総合博物館の展示や北大構内の雪景色等のテーマに沿って、各自持ち寄った素材を組み合わせ、より効果的なレイアウトを考えながら作成した。ホームページの作成未経験者が多かったため、どの班もパソコンの操作に悪戦苦闘しているようだった。先生に聞いたり班員と協力して、各班オリジナルのホームページを完成させることができた。ホームページの作成は初めてだったので、とても新鮮でよい経験だった。(水産学部 佐藤智香)







    各班のホームページ

    aグループ

    bグループ

    cグループ

    dグループ



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